採用ミスマッチの原因は“共感のズレ”?成功する企業が実践する5つのポイント

「面接ではいい会社だと思ったのに、入社後に合わなかった」
「価値観が違いすぎて、すぐに辞めてしまった」

そんな“採用ミスマッチ”の声は、多くの企業で後を絶ちません。私自身も採用セミナーをしていると各企業様のお悩みとしてこのケースが多く挙がります。

スキルや経歴は申し分ないのに、なぜ人材の“ズレ”が起きてしまうのでしょうか。
その背後にある見えない要因こそが、「共感設計」のミスです。

“共感設計”とは、求職者が企業や上司の価値観・感情・考え方に共感できるかどうかを、採用の最初から設計しておくこと。
この視点が欠けると、いくら求人票を整えても、面接を丁寧にしても、結果的にミスマッチが発生します。

今回は、採用における共感設計のズレが引き起こす5つの代表的な失敗について解説します。

1. 面接で「良いこと」しか伝えず、現場とのギャップが生まれる
多くの企業が犯しがちなミスは、「ウチは働きやすい会社です」「やりがいのある仕事です」と、ポジティブな情報だけを強調してしまうことです。

実際の職場には緊張感があったり、スピード感が求められたりと、独自の文化があるはずです。
この “温度感”をあらかじめ伝えておく設計ができていないと、入社後に「話が違った」となり、早期離職につながります。

共感設計とは、現場の空気や上司の価値観まで含めて、“その人に合っているか”を判断できる状態をつくることです。

2. 求職者の「価値観」ではなく「能力」ばかり見てしまう
履歴書や面接で評価されるのは、どうしてもスキルや経験になりがちです。
しかし、入社後に活躍できるかどうかは、価値観が組織と合うかどうかにかかっています。

たとえば、「丁寧さを重視する組織」に対して「スピード重視の人」を採用してしまえば、摩擦が生じてしまいます。

これは能力の問題ではなく、感覚の違い=“共感のズレ”によるミスマッチです。

3. 面接官が「会社の顔」になっていない
共感設計の要は、面接の場にあります。
求職者は、話す上司・担当者の態度や話し方から、「この会社で働くイメージが持てるか」を判断しています。

たとえば、面接で話した上司が冷たい印象だった、リアクションが少なかった、などが理由で「この会社は合わないかも」と判断されることも。

“この人と働けそうか”を伝える場としての共感設計がなされていないと、せっかくの優秀な候補者を逃してしまうことにもなりかねません。

4. 求人票やHPが“内向き発信”になっている
求人票や企業HPも、共感設計において非常に重要です。
「自社の強み」だけを並べるのではなく、求職者が「ここで働くことにどんな意味があるか」を感じられる構成が求められます。
感情に訴えかけるコピーや、社員の本音が見えるストーリーこそが、 “共感トリガー”となります。

5. 採用後の“オンボーディング設計”がない
仮に共感を得て採用できたとしても、入社後に「共感が持続しない」環境であれば、意味がありません。
• 初日のウェルカムメッセージがない
• オリエンテーションが形式的
• 上司が忙しくて話しかけられない
こうした初期の体験が、入社者の気持ちを冷めさせてしまいます。

共感設計とは、“入社前から入社後”にかけて一貫して感情設計されている状態のこと。
ここまで丁寧に整えることで、採用ミスマッチは大きく減少します。

まとめ:「共感の設計」が、採用成功の新スタンダード
スキルの合致よりも、感情の一致が採用のカギとなる時代です。
「なぜこの会社で働きたいのか」
「どんな人と働きたいのか」
「この環境で自分が幸せになれるか」

その答えを求職者が描けるように設計されていない限り、採用は“博打”になってしまいます。

これからの採用は、条件交渉だけではなく“共感設計”も大切です。
人の心を理解し、組織との共鳴を丁寧に設計することが、
採って・辞めない持続可能な組織づくりの第一歩となります。

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